きゃくじんぼんのう

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客塵煩悩

きゃくじんぼんのう、かくじんぼんのう、āgantuka-kleśa आगन्पुकक्लेश、āgantuka-upakleśa आगन्पुकौपक्लेश(S)

 煩悩すなわち、心を汚(けが)し、さとりを障(さまた)げる機能は、心に本来具わったものでなく、単に一時的に付着した塵のようなものにすぎないという主張。
 (āgantuka)とは、主人に対する客、外来の一時的滞在者をいう。は、服に着いた汚れのように、洗えばおちるという意味で譬(たと)えた言葉である。

 衆生の心が自性清浄であるという基本的考え方は、仏教の初期から認められ、大衆部系の考え方だといわれている。それなのに煩悩が起こるというのは、上記のように外から付着したものであって、修行によって洗い落とすべきものであるとする。それは即ち、煩悩というものは、洗えば、つまり修行すれば落ちるものであって、修行によって仏になりうるということを強調しているものでもある。
 この考え方は、阿含経から大乗仏教に至るまで、広く認められるが、とくに如来蔵仏教で強調する。