くぼん

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九品

三三品とも呼ばれる。

 浄土教では、往生する者には、人間の性質・能力の上で差別があるのと同じく、上品と中品と下品の三品の区別がある(品とは品類、種類の意)。この三品のおのおのにもやはり性質・能力の差別があって、そこにも上・中・下の3種類の差別がある。すなわち、三品の各品に3種の区別(往生=生)を立てる。それを上(往)生・中(往)生・下(往)生という。そこで総じて九品となる。九品・九(往)生とは、上品上生・上品中生・上品下生、中品上生・中品中生・中品下生、下品上生・下品中生・下品下生の9種類をいう。つまりは九(性)生というのと同じことになる。

 九品往生の思想は『観無量寿経畺良耶舎訳〔劉宋・元嘉年間(421~442)][T12-365]に説かれているものであるが、また『九品往生阿弥陀三摩地集陀羅尼経』(T19-79~80、No.933、746~774A.D.、唐・天宝5~大暦9訳)にも述べられている。この経典は不空の訳としるされているが、この経典の九品の説は『観無量寿経』の所説とかなり相違しているから、後者にもとづいてつくられたものではない。両経典は独立のものである。恐らくインドの浄土教の初期に九品の説が成立していて、それを別々に受け継いで『観無量寿経』と『九品往生阿彌陀三摩地集陀羅尼経』とが別々につくられたのであろう。