げっしょう

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月称

月称は、7世紀なかばのインド仏教の中観派に属する南インド出身の学者である。
サンスクリット語は、「Candrakiirti」(チャンドラキールティ)である。

「すべてのものは実体性をもたない」というの思想を、ただ論理的に記述するだけでなく、空について自己の主張を積極的に示すのはあまり有効ではないと考え、仏教者としての実践の立場から明らかにしようとした。
空の思想と対立する考えがあればそれには帰謬論証(きびゅうろんしょう)で臨めばよいとする態度をとった。そのため、積極的な論証に重点を置く清弁(6世紀)を激しく批判した。後代、この批判が中観派分裂の契機になったとみなされるようになる。

彼の学説は11世紀以降チベットに紹介され、チベット仏教のなかで中心的な位置を占めた。

著書

  1. 中道への入門  菩薩の修行に沿って空の思想を述べる。
  2. 明らかなことば  龍樹著『中論(中の頌)』に対する注釈書でサンスクリット語原典が現存する。