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たんにしょう

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

歎異抄

浄土真宗聖典註釈版 p.831

 親鸞滅後、主に東国門弟の間で口伝の真信に背く異義が生じたことを歎き、面授の門弟である著者(おそらく唯円房)が同心の行者の不審を除くために著したもの。
題号も著者自身によって付せられたことは明らかである。

 内容は、巻頭に撰述の趣旨を示した漢文の序があり、本文は十八箇条である。
前半と後半に分れ、初めの十条は、著者が直接親鸞から聞いた法語を記したものである。このうち第十条の後半には、親鸞の滅後に異義の生じたことを歎く文があって第十一条以下の序の体裁をとっている。
後半の第十一条から第十八条までは、異義を挙げて歎異されたもので、このなかにも親鸞の法語が回顧されている。
総結の文で、親鸞の吉水時代の信心一異の争論や聖人の常の仰せを挙げている。
前後両段のなか第一、第二、第三条と、第十一、第十二、第十三条は対応しているが、他は必ずしも対応するものではない。

序文

 ひそかに愚案を回らしてほぼ古今を勘ふるに、先師(親鸞)の口伝の真信に異なることを歎き、後学相続の疑惑あることを思ふに、幸ひに有縁の知識によらずは、いかでか易行の一門に入ることを得んや。まつたく自見の覚語をもつて他力の宗旨を乱ることなかれ。よつて故親鸞聖人の御物語の趣、耳の底に留むるところいささかこれをしるす。ひとへに同心行者の不審を散ぜんがためなりと云云。