貪欲
rāga राग (S)
財物などをむさぼり求め、飽くことのないこと。単に「貪」ともいう。
煩悩の中でも最も強いものであるから、諸悪の根源と考えられる三毒(三不善根)の一つ、あるいは六根本煩悩の一つに数えられる。
なお欲界にある貪欲を「欲貪」といい、色界・無色界(上二界ともいう)にある貪欲を「有貪」という。
望ましいものを己がものにしようとすることで、快感にもとづく行為の原動力と見てよいであろう。一般には、欲求・欲望・願望などのことをいう。
- ちなみに、漢語としての「貪欲(どんよく)」も同じ意味で、『戦国策』(趙策)をはじめ古典に用例が多い。