操作

はらい

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

波羅夷

paaraajika (skt.) 「勝他法」と訳す。

 悪魔に打ち負されて、自己の修行が破られる意味。僧伽から迫放されるので「不共住」という。

波羅夷罪

 波羅夷罪にはは四条あり、婬盗殺妄である。

 女性(畜生も含む)との性交をいう。これを犯すと波羅夷罪になる。掴まえられて強制的に性交せしめられた場合でも、快楽を感ずれば波羅夷である。大便道・小便道・口の三処に婬を行ずれば波羅夷となる。そして割れた石が再び合しないように、永久に僧伽から追放される。ただし、婬戒の場合には、女性から誘惑された場合、その誘惑に抗しきれない場合もあるので、婬を犯しても一片の覆蔵心もない場合には、波羅夷学修(与学沙弥)として僧伽に留まることが許されている。他の三条にはこのような救済手段はない。なお欲心強まり、抗しきれない時には、持戒をする便法が許されている。その際、他の比丘や相手の女性や、ともかく言葉の理解できる大人に向って、自分は今から比丘の戒を捨てると宣言すれば、持戒が成立し、比丘の資格を失う。戒体が失われる。故に外形は比丘の姿をしていても、もはや比丘ではないから、婬を行じても波羅夷にはならない。しかも、彼が再び比丘になりたいと思えば、改めて具足戒を受け直すことが許されている。

 五銭以上の物を盗んだ場合は波羅夷である。「五銭」の価格ははっきりしないが、当時、中インドで、盗みによって死罪になり、あるいは国外に追放されるほどの価格のものを指すのである。一般の俗人が死罪になるほどの物を盗めば、比丘は波羅夷罪になるのである。

 断人命のことであり、その中には胎児も含まれる。人間を殺せば波羅夷罪になる。自殺を勧めて、勧められた人が自殺した場合も、勧めた比丘は波羅夷になる。安楽死などを計ってやった場合もこれに含まれる。毒薬を枕元に置いて、病人がそれを呑んだ場合も、薬を置いた人に死を勧める意図があれば波羅夷である。

 大妄語のことで、自己が悟りを得ていないのを知りながら、詐って悟りを得ていると妄語をする場合である。これは最も大きな妄語であるので、大妄語という。増上慢や野狐禅などで、みずから悟ったと信じた場合には、実際は悟っていなぐとも、波羅夷にはならない。しかし悟りについては、たとい実際に悟っていても、これを他人に語ってはならないという規則が、波逸提法の中にある。故に悟りについて他人に語ることは許されないのである。その理由は、それによって、他人の尊敬や供養を得ようとする弊害が生ずるからである。