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ほうべん

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

方便

upaaya (skt.)

 接近する、到達する、という意味の動詞から派生したウパーヤが対応サンスクリット語であり、衆生を導くためのすぐれた教化方法、巧みな手段を意味する。方便は真実と対になる概念で、衆生に真実を明かすまでの暫定的な手段を意味する。

 この方便の思想は,法華経において特に重要視される。つまり三乗(声聞乗・縁覚乗・菩薩乗)の教えは仮の教え、方便であって、真実には三乗の人がすべてとなることのできる唯一の教え、一仏乗(一乗)があるだけであると説かれる。

しばしば〈善巧方便〉という熟語の形で用いられる。