本来の面目
『祖堂集』(9)に
- 如何(いかん)が本来の面目を見るを得ん
とあり、人間の生活活動、意識活動以前の生かされてあるいのち(存在)のありすがたをいう。自己および一切の存在の本来の分際(そのものがそのものとしてあるいのちのはたらきの事実と、そのありかた・ありよう)が_縁起・空であることの実相である。
- もし人…みなともに一時に身心明浄にして大解脱地を証し、本来の面目現ずるとき…すみやかに証会の辺際を一超して、覚樹王に端坐し、一時に無等々の大法輪を転じ、究竟無為の深般若を開演す 〔正法眼蔵(弁道話)〕
- もしいまだ父母未生前の本来の面目を見ずば、真実の道人といふべからず 〔夢中問答(中)〕・