瞑想
(skt.) dhyaana 冥想とも書く。「冥想」は中国の言葉である。
支遁あるいは支道林によって、瞑想が仏教の「禅」の意味に用いられた。その詩の一節に
- 逍液して空無に帰す、無や復(ま)た何ぞ傷(いた)まん、万殊、一塗に帰す、道会して冥想を貴ぶ
とある。空に徹底し、大道に合致することを冥想と呼んでいる。『荘子』によれば
- 瞑想にふける ((徳充符))
のでも
- 昼瞑(昼寝) ((知北遊))
でもなく
- 冥冥のうちに視(み)、声なきを聴く ((天地))
のであるから、熟字としては、「瞑想」ではなく、「瞑」は眠る意味だから「冥想」が適切かもしれない。