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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

 
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'''伽陀'''(かだ)は、[[サンスクリット]]語「gaathaa (गाथा)」に相当する音写で、「偈頌」(げじゅ)「諷誦」(ふじゅ)などと訳される。原意は「歌」で、サンスクリット語のシラブル(音節)の数や長短などを要素とする韻文のことを指す。
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=伽陀=
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[[サンスクリット]]語「<big>gāthā</big> (<big>&#x0917;&#x093e;&#x0925;&#x093e;</big>)」に相当する音写で、「偈頌」(げじゅ)「諷誦」(ふじゅ)などと訳される。原意は「歌」で、サンスクリット語のシラブル(音節)の数や長短などを要素とする韻文のことを指す。
  
これにいくつかの種類があり、仏典に多く用いられるのは下のようなものである。
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 これにいくつかの種類があり、仏典に多く用いられるのは下のようなものである。
# シュローカ(zloka) 16音節2行より成る
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# シュローカ(śloka)    16音節2行より成る
# トリシュトゥブ(triSTubh) 22-24音節2行より成る
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# トリシュトゥブ(triṣṭubh) 22-24音節2行より成る
# アーリヤー(aaryaa) 音節を制限しないで8句2行より成る
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# アーリャー(āryā)     音節を制限しないで8句2行より成る
仏典の記述上の形式からすれば、前に散文の教説を説きおわってただちに韻文で記された教説を「ガーター」(諷頌)といい、散文の教説が説かれて次に重ねてその内容を韻文で説くものを「ゲーヤ」(geya、応頌(おうじゅ))という。区分は[[じゅうにぶきょう|十二部経]]に詳しい。
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 仏典の記述上の形式からすれば、前に散文の教説を説きおわってただちに韻文で記された教説を「ガーター」(諷頌)といい、散文の教説が説かれて次に重ねてその内容を韻文で説くものを「ゲーヤ」(geya、応頌(おうじゅ))という。区分は[[じゅうにぶきょう|十二部経]]に詳しい。
  
天台声明で、儀式の最初に節をつけて唱え、首座・導師の着座を知らせる[[げ|偈]]。一句を独吟する調声を、「伽陀の役」と別に呼ぶことがある。
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 天台声明で、儀式の最初に節をつけて唱え、首座・導師の着座を知らせる[[げ|偈]]。一句を独吟する調声を、「伽陀の役」と別に呼ぶことがある。

2017年5月9日 (火) 04:54時点における最新版

伽陀

サンスクリット語「gāthā (गाथा)」に相当する音写で、「偈頌」(げじゅ)「諷誦」(ふじゅ)などと訳される。原意は「歌」で、サンスクリット語のシラブル(音節)の数や長短などを要素とする韻文のことを指す。

 これにいくつかの種類があり、仏典に多く用いられるのは下のようなものである。

  1. シュローカ(śloka)    16音節2行より成る
  2. トリシュトゥブ(triṣṭubh) 22-24音節2行より成る
  3. アーリャー(āryā)     音節を制限しないで8句2行より成る

 仏典の記述上の形式からすれば、前に散文の教説を説きおわってただちに韻文で記された教説を「ガーター」(諷頌)といい、散文の教説が説かれて次に重ねてその内容を韻文で説くものを「ゲーヤ」(geya、応頌(おうじゅ))という。区分は十二部経に詳しい。

 天台声明で、儀式の最初に節をつけて唱え、首座・導師の着座を知らせる。一句を独吟する調声を、「伽陀の役」と別に呼ぶことがある。