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くどく

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

功徳

puṇya (S)

勝れた結果を招く功能(能力)が善行為に徳として具わっていることをいう。功徳力は略して功力(くりき)といわれる。また善行為には宗教的に純粋なものと世俗的なものとがあるが、前者は真実功徳と賞し、後者は不実功徳と貶める〔曇鸞の浄土論註巻〕。
よい行ない。善行為。たとえば布施をする、戒を受けてそれを守る、禅定を修するなどの行ないをいう。それによって将来によい結果がもたらされる。

国王あり、王子・群臣などと共に恵施を修して福を樹え、斎を受けて堅く禁戒を持す。是れを王の功徳が円満すと名づく。
慈定を出ずるとき、無量にして最勝なる功徳に重修された身相続が転ず。

guṇa गुण (skt.)

「功」は福利の効能のことである。この効能は善行の徳であるから「功徳」という。
修行によって獲得したよいもの、すばらしいもの。修行を完成した仏についていえば、十カ・四無畏・三念住・大悲の仏のみが有する18種の功徳や、無靜・願智・四無礙解・六神通・四静慮・四無色処・八等至・等持・四無量・八解脱・八勝処・十遍処の、他の聖者や凡夫に共通する十二群の功徳をいう。

一切の諸菩薩の道を広く説くことは阿褥多羅三貌三菩提・十カ・無畏・無障智などの一切の功徳を修証せしめんが為なり。
三摩地に依って十カ.四無畏などの最勝の功徳を引発す。

物事のよい面、すぐれた点、すぐれた働き・ありよう。あるいはすぐれた働きを持つもの。過失の対。

欲の過失を示し、出離の功徳を称讃す。
正しい道理に依って諸法の功徳と過失とを観察す。
仏法僧の勝れた功徳を思惟す。
功徳とは戒・定・慧などをいう。
功徳と言うは、功は謂く効能。善く資潤福利の効ある故に名づけて功となす。この効は、これその善行が家の徳なれば、名を功徳と為す。  [大乗義章9]
物に施すを功と名づけ、己に帰するを徳という    [天台仁王経疏]

功徳蔵

功徳の宝蔵

功徳蔵を具足す。妙智にして等倫なし     [無量寿経

功徳聚

「くどくじゅ」と読む。仏の徳称であり、功徳の集まりのこと。

右膝を地に着け、偈をもって仏を讃ず。如来は無量の功徳聚であり、我は今、広く宣説するあたわず。     [涅槃経32]

功徳田

三福田の一つ。三宝のことをいう。三宝は無上の功徳を具足するものであるから、それから衆生の功徳を生じる。あるいは、衆生が三宝を供養すれば無量の福報を生ずるから「田」という。

功徳田とは、いわく仏法僧のことなり。あるいは、勝れたる補特伽羅なり。いわく勝果勝定を得たるもの。     [倶舎論15]

功徳天

新訳の「吉祥天」のこと。

功徳衣

「くどくえ」と読む。「堅固衣(けんごえ)}とも言い、サンスクリットで「kathina」(迦絺那)。安居を修了した人が受ける袈裟である。この袈裟を受ける人は五徳を持っているので功徳衣という。安居終了後、5ヶ月間だけ所持することを許された。

  • 「功徳衣を受けたものは、五つの特典がある」とするものがあるが、そのような記述は見当たらない。

功徳池

八功徳水をたたえた池のこと。

内外左右にもろもろの浴池ありて、あるいは十由旬、あるいは二十、三十、乃至百千由旬である。縦横に深く浅く、皆それそせれ一等である。八功徳水が、湛然として盈満している。     [無量寿経

功徳水

八功徳水のこと。