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こんごうはんにゃぎょう

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

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金剛般若経

1巻。後秦の鳩摩羅什の訳(弘始四4,402)。詳しくは金剛般若波羅蜜経といい、金剛経とも略称する。般若経典の一つで、般若心経についで広く流布している。一般に用いられるのは羅什訳であるが、異訳として

  1. 北魏の菩提流支の訳(永平2,509)
  2. 陳の真諦の訳(天嘉3,562)
  3. 隋の笈多の訳の金剛能断般若波羅蜜経(開皇10,590)
  4. 唐の義浄の訳の能断金剛般若波羅蜜多経(武周の長安3,703)
  5. 唐の玄奘の訳の能断金剛般若波羅蜜経一巻(貞観22,648)
  6. 玄奘の訳の大般若波羅蜜多経第9会能断金剛分(顕慶5,660 - 竜朔3,663頃)

がある。梵語原本は『Vajracchedikā Prajñāpāramitā』ヴァジュラッチェーディカー・プラジュニャーパーラミタ-という。

 仏陀と須菩提(Sūbhūti)の対話形式で般若思想の要点を簡潔に説くもので、の思想を基本としている。
 インドでも重視され、天親菩薩(Vasubandhu)の作と伝えられる『金剛般若波羅蜜経論』が漢訳されている。このほかにも、功徳施造の『金剛般若波羅蜜経破取著不壊仮名論』2巻が、唐の地婆訶羅等の訳で現存している。また、チベットには蓮華戒(Kamalaśīla)の注釈書が現存する。