anuzaya (skt.)
原語は、内心に潜む悪に傾こうとする力を意味し、広くは煩悩一般を表すことばである。 特に唯識派でいう随眠とは
と語義解釈されるように、常に身心につきまとい、阿頼耶識の中に隠れひそんでいる煩悩の種子を意味する。煩悩がそのように阿頼耶識の中に眠っている位を「随眠位」と呼んで、これに対して煩悩が具体的に働く位を「纏位(てんい)」(paryavasthaa)とよんで区別している。