ひそうひひそうじょ
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
非想非非想處
naiva-saṃjñā-nāsaṃjñā-āyatana (S)、neva-saññā-nāsaññāyatana (P)
表象があるのでもなく、表象がないのでもない三昧の境地。一切無所有想をも超越して、想があるのでもなく、ないのでもない
という境界。
また第一有・有頂天とも名づける。無色界の第四天で、三界の最頂部。欲界・色界のような粗想の煩悩はないから非有想といい、細想の煩悩はないわけではないから非無想という。非有想のゆえに外道はここを真のニルヴァーナの境とし、非無想なるゆえに、仏者はここをなお生死の境とする、と解せられている。
明勝の想はない(非想)が、劣昧の想はある(非非想)状態。粗なる想にあらず、細なる想が全くなきにあらざる禅定処。