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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

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# '''屏処不定'''  屏処とは部屋の中などのように、他から隠れた場所の場合である。婬も行いうるし、触女人、麁悪語などの[[そうざん|僧残]]罪にもなりうる場所である。この場合には、発見者の証言によって、[[はらい|波羅夷]]か僧残のどれかの罪が決まる。
 
# '''屏処不定'''  屏処とは部屋の中などのように、他から隠れた場所の場合である。婬も行いうるし、触女人、麁悪語などの[[そうざん|僧残]]罪にもなりうる場所である。この場合には、発見者の証言によって、[[はらい|波羅夷]]か僧残のどれかの罪が決まる。
 
# '''露処不定'''  広場などで可婬処ではないが、麁悪語などの僧残は犯しうる場所である。しかし単に露処に女人と坐しているだけならば、波逸提罪になる。この場合も発見者の証言によって、僧残か波逸提かが決められる。女人と無人処に坐していることは、それだけで戒律を破る意志があるわけであるので、本人比丘の申し立てよりも、発見者の証言が重んぜられる。そのために、坐しているということだけでは、罪が決まらないので「不定」という。
 
# '''露処不定'''  広場などで可婬処ではないが、麁悪語などの僧残は犯しうる場所である。しかし単に露処に女人と坐しているだけならば、波逸提罪になる。この場合も発見者の証言によって、僧残か波逸提かが決められる。女人と無人処に坐していることは、それだけで戒律を破る意志があるわけであるので、本人比丘の申し立てよりも、発見者の証言が重んぜられる。そのために、坐しているということだけでは、罪が決まらないので「不定」という。
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=不浄=
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<big>aśubha</big> (S)、<big>asubha</big> (P)
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 不浄なもの、気持ち悪いもの。瞑想の実践という文脈では、死体が腐敗する経過を10段階に分けて観察することにより肉体に対する情欲や執若心を取り除くために設けられた、10の瞑想対象を指す。

2017年7月27日 (木) 19:31時点における版

不定

 戒律の用語で、不定法二条は、比丘が女性と人のいない場所に坐していた場合の罪である。

  1. 屏処不定  屏処とは部屋の中などのように、他から隠れた場所の場合である。婬も行いうるし、触女人、麁悪語などの僧残罪にもなりうる場所である。この場合には、発見者の証言によって、波羅夷か僧残のどれかの罪が決まる。
  2. 露処不定  広場などで可婬処ではないが、麁悪語などの僧残は犯しうる場所である。しかし単に露処に女人と坐しているだけならば、波逸提罪になる。この場合も発見者の証言によって、僧残か波逸提かが決められる。女人と無人処に坐していることは、それだけで戒律を破る意志があるわけであるので、本人比丘の申し立てよりも、発見者の証言が重んぜられる。そのために、坐しているということだけでは、罪が決まらないので「不定」という。

不浄

aśubha (S)、asubha (P)

 不浄なもの、気持ち悪いもの。瞑想の実践という文脈では、死体が腐敗する経過を10段階に分けて観察することにより肉体に対する情欲や執若心を取り除くために設けられた、10の瞑想対象を指す。