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ヴェーダーンタ

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

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ヴェーダーンタ

Vedānta (S)

 インド哲学中般も有力な学派。ヴェーダーンタとは〈ヴェーダ聖典の終りの部分〉、すなわちここではウパニシャッド(Upaniṣad)を示し、同時に〈ヴェーダの極意かを意味するから、ウパニシャッド学徒(Aupaniṣada)ともいわれる。またブラフマン(Brahman)を認識して解脱を得ることを目的とするからブラフマン論(Brahmavāda)ともよばれる。
 始祖はバーダラーヤナ(Bādarāyaṇa)といわれるが、その前後に多くの学者があり、この派の根本聖典としてブラフマスートラ(Brahmasūtra)がまとめられた(AC.400~450)、文章が簡潔なため多くの註釈書が著されてその解釈の相違が分派の原因となり、多くの学派を生んだ。
 700~750年ごろシャンカラ(Śańkara)はガウダパーダのマーンドゥーキャ頌(Māṇḍūkya-kārikā)の思想を発展させて不二一元論派(Advaitavādin)の創始者となり、バースカラはシャンカラに反対して不一不異説を立てた。
 ラーマーヌジャ(1055~1137)もシャンカラに反対して制限不二説を唱え、シャンカラとともに、今でも最も勢力のある学派である。それは絶対的原理としてのブラフマン・アートマンと多様な現象世界との関係についての論議が中心となっている。