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かこぶつ

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

過去仏

 釈尊のすがたは、時を追うごとに神格化の度合いを深め、それと並行して、釈尊が説いた教え()、つまり真理は永遠不変のものであるという観念が強化された。ここから、この真理は永遠不変のものであるから、永遠の昔から存在した。
 すると、釈尊とおなじようにこの真理をつかみとり、目覚めた人、つまり仏となった人がなん人もいたにちがいない、と理解された。
 そこから、過去仏という存在が考えられ、過去仏として25仏を数える説もでた。
 一般的には、過去七仏と言われている。七仏を古いほうから上げる。

  1. 毘婆尸仏 びばしぶつ
  2. 尸棄仏  しきぶつ
  3. 毘舎浮仏 びしゃぶぶつ
  4. 拘留孫仏 くるそんぶつ
  5. 拘那含仏 くなごんぶつ  
  6. 迦葉仏  かしょうぶつ

の6仏、これに釈迦仏を加えて過去七仏となる。

 釈尊以外では、拘那含仏に人気があり、アショーカ王も崇拝していた記録が残っている。
 この古い六仏のそれぞれに神話的伝説があり、それは仏伝にも反映され、仏伝のいっそうの神話化に関わっている。