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=阿毘曇心論=
４巻。

　法勝（トカラの人という。３世紀頃か）の著。東晋の[[そうぎゃだいば|僧伽提婆]]・廬山の[[えおん|慧遠]]の共訳。『心論』と略称する。

　『[[ほっちろん|発智論]]』の組織に準じて『[[だいびばしゃろん|大毘婆沙論]]』の教理の綱要をまとめた書。[[せついっさいうぶ|説一切有部]]のガンダーラ系のもので、有部の学説を整然と組織化した最初の論書である。界・行・業・使・賢聖・智・定・契経・雑・論の１０品から成るが、あまりに簡潔すぎて要領を得ない所があるので、『阿毘曇心論経』や『雑阿毘曇心論』などの釈論が造られた。『[[くしゃろん|倶舎論]]』や『顕宗論』の成立の基礎となるものである。

* 大正蔵経　巻２８