示現
サンスクリット語「saṃdarśana」などに相当する語
仏や菩薩が衆生済度のため種々に身を変えてこの世に現れること、また広く、神や仏がさまざまな霊験を示し現すことをいう。
- 普門に示現する神通力 〔法華経(普門品)〕
- (菩薩は)方便の慈を行い、一切に示現するが故に 〔維摩経(観衆生品)〕
などと使われている。わが国でも同義に用いられ、特に、示し現したこと、すなわち啓示、お告げを意味することが多い。
- 論じていはく、この願偈はなんの義をか明かす。かの安楽世界を観じて阿弥陀仏を見たてまつることを示現す。かの国に生ぜんと願ずるがゆゑなり。 〔浄土論 p.32〕