ふくでん
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福田
puṇya-kṣetra (S)、 puñña-khetta (P)
「功徳の畑」の意味。とくに捧げ物を受けるにふさわしい個人や団体のこと。ブッダの次に偉大な福田は僧伽であるといわれ、出家修行者に対する食事や衣服(→カテイナ)などの捧げ物や寄付は、その他の者に対する贈り物よりも功徳(福)を大きくすると信じられている。
福徳を生みだす田の意。仏・僧・父母・苦しみなやむ者などに敬いつかえて施せば福徳、功徳を得るから、これを田に喩て福田といい、仏を大福田、最勝福田とし、また父母を三界内の最勝福田とする。
仏や僧など敬うべき者を敬田(恭敬福田、功徳福田)、父母や師など恩に報いるべき者を恩田(報恩福田)、貧者や病者などあわれむべき者を悲田(憐感福田、貧窮福田)といい、これを三福田とする。
またむくいを求めてするのを有作福田、求めずにするのを無作福田といい、これを二種福田とする。その他、学人田(修行中の聖者)・無学人田(究極のさとりを得た聖者)の2種、敬田・恩田の2種、悲田・敬田の2種、大徳田(敬田にあたる)・貧苦田(悲田にあたる)・大徳貧苦田の3種、趣田(畜生など)・苦田(貧者など)・恩田(父母など)・徳田(仏など)の4種などに分け、仏田・聖人田・僧田・和尚田・阿闍梨田・父田・母田・病田の8を八福田という。
また袈裟を福田衣ということがある。