しゃかぞく
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
釈迦族
Zyaakya (skt.) シャーキャ族
釈尊の出身部族の名前。
ヒマラヤ南麓の丘陵地帯とパンジャーブ地方では、紀元前6世紀後半になっても、部族国家や部族連合国家(サンガ)が存続していた。
それに比して、ガンジス平原では早くから部族が整理されて専制国家が成長していた。
現在のネパール南部にあったシャーキャ部族の国も、そのような部族連合国家の一つであった。部族国家は、部族会議(サバー)とその主宰者であるラージャン(王)によって運営されていた。釈尊の父親はラージャンであり、ガンジス以北の他のラージャンと同じように「太陽の家系」の人であった。
- このような釈尊の出身背景を反映して、仏教教団では部族国家のシステムに似た運営方法が採用されたようである。
シャーキャ部族国家は、南の大国コーサラと深い関係を持っていたようだが、かなり後世まで独立性が保たれており、紀元前5世紀の初めにコーサラ王によって滅ぼされた。