ぜんごさい
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
前後際
pūrva-apara-anta (S)
三際(前際・後際・前後際)の一つ。三際(前際・後際・中際)のなかの中際にあたる。
三世(未来・過去・現在)のなかの現在をいう。現在は過去(前際)と未来(後際)とのいずれにも通じるから前後際という。
- 前後際に於ける無知とは云何。謂く、内に於て不如理の猶予を起こす。謂く、何等をか是れ我れ、我れは何等と為すや、今、此の有情は何の所より来り、此に於て没し已って当に何の所にか往くべきや、是等に於けるあらゆる無知なり。
過去名前際、未来名後際、現在名前後際。〔『瑜伽師地論』56、T30・612b〕