ぎじゃく
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義寂
宋の天台山螺溪伝教院の義寂、字は常照、温州永嘉の人。
具足戒を受けて、已て会稽に往んで南山の律鈔を学び、天台山に至って止観を研究した。これより後に天台の教迹はことごとく散逸し、金華の古蔵中、『浄名疏』だけが残った。後に、韶禅師に告げて人を日本に派して購獲して僅かに埋めたのである。佛隴道場国清寺に於いて相継いで購訓した。
許王錢氏は、私に浄光大師と署して、紫方袍を賜った。螺溪の道場を興すにおよんで、四方の学侶が雲集した。雍熈4年六十九にて寂す。
『止観義例』等を著す。智者世を損ててより6代の伝法湛然の後200余歳、其の遺寄を受け、最も能く荷負した。〔宋高僧傳7〕