こおうご
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
虚誑語
mṛṣsā-vacas: mṛṣsā-vāda (S)
偽りの言葉。虚言。虚妄・誑語・妄語ともいう。
自己の過失や罪をかくすために言う嘘の言葉。広くは嘘をいうこと。たとえば見・聞・覚・知していないものを見・聞・覚・知したと言う、あるいは逆に、見・聞・覚・知したものを見・聞・覚・知していないと言うこと。十不善業道(10種の悪い行為)の一つ。
- 罪人あり。心に刑罰を怖れて其の過を覆蔵し、想と異にして虚誑語を発す。〔阿毘達磨藏顯宗論、T29.0858b〕
- 云何妄語。謂於他有情起覆想説欲樂。起染汚心。若即於彼起僞證方便。及於僞證究竟中所有語業。〔瑜伽師地論8、T30.0317b〕
- 頗有由身表異想義不由發語成虚誑語耶。曰有。故論言。頗有不動身殺生罪觸耶。曰有。謂發語。頗有不發語誑語罪觸耶。曰有。謂動身。頗有不動身不發語二罪所觸耶。曰有。謂仙人意憤及布灑他時。若不動身亦不發語。欲無無表離表而生。此二如何得成業道。於如是難應設劬勞。已辯虚誑語。〔阿毘達磨倶舎論16、T29.0087c〕