極楽寺
神奈川県鎌倉市極楽寺にある真言律宗の寺院。
はじめ深沢の里にあった念仏寺を、北条重時(1198-1261)が現在地に移し、忍性を開山として寺観を整えた。盛時には極楽寺古絵図にみられるように、七堂伽藍と49の子院があり、東国における西大寺派の拠点であった。
忍性没後は栄真・順忍・俊海らが歴住し、寺運の興隆につとめたので、北条氏滅亡後も勅願寺となり、室町時代には鎌倉御所の保護をうけた。しかしあいつぐ火災や地震などにより、衰微してしまった。寺宝に清凉寺式釈迦如来立像(鎌倉時代)や不動明王坐像(平安後期)などがある。