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しゃくじゅ

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

積聚

 種々のものが一つに積み重なることをいう。通俗語源解釈によって、すべてのものが心に集約されるところから、積聚の義を「心」にあて、また諸経の心髄を「積聚精要心(しょうようしん)」という。

 なお、ヴァイシェーシカ学派が唱えた説を「積聚(しゃくじゅう)説」(集積説)(ārambha-vāda)という。あらゆるものは、さまざまなものが寄せ集まって出来たものであるということを指す。とくに、多くの原子または要素からこの世界が出来上がるさまの説明に用いられる。ただし「積聚説」という言葉は、近代の学者の訳語で、本来、ārambhaという原語は、新たに造り出すことを意味し、原因の中に結果が予め存在することはないとする説(因中無果論)と同義語であるから、訳語としては適切さを欠く。近年では「集積説」と訳される。