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じっかいごぐ

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

十界互具

 天台宗では、仏界から地獄界に至る十界は、おのおの互いに他の境界を具備するとし、これを十界互具という。
 十界が互いに十界を具えているから10×10で合わせて百界となり、この百界のそれぞれに、性・相・体・力・作・因・縁・果・報・本末究竟の十如是が考えられるから、総計千如あることになる。これを百界千如という。


 十の生存領域(界)が相互に具わっていること、十の世界が相互に具足し合うこと、の意。
 十界とは、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上・声聞・縁覚・菩薩・仏のそれぞれの領域のことであり、前の六つは迷いの世界、後の四つはさとりの世界に属する。この十界の一つ一つが互いに他の九界を具えている。だから地獄の衆生も仏となりうるし、また仏も因縁があれば迷界の衆生となりうる。世の中には絶対の悪人もなければ、絶対の善人もない・永遠の賞罰などはありえないという主張。天台宗で説く。〔本尊抄706〕