そうかい
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
僧階
僧の位階。日本で行われた制度。
飛鳥時代以来、大法師・師位・複位・半位などの名称が用いられてきた。
760年(天平宝字4)、伝灯・修行・誦持の3色(系列)、計13階の僧位を奏した僧綱(そうごう)の奏請に対し、伝灯と修行(誦持を含める)の2色に入位・住位・満位・法師位の各4位を設け、その上に大法師位をおく二色九位が定められた。
上記とはまったく別に
684年(天武13)、僧綱の位として、僧正・僧都・律師の3位がおかれ、後に大僧正や権僧正、大僧都・少僧都などがおかれた。
864年(貞観6)には僧綱に大法師以上の位を設け、僧正を法印大和尚、僧都を法眼和上、律師を法橋上人とし、それぞれ従二位,正三位,従三位相当とした。
「修行」がすたれて「伝灯」に統一され、僧綱の力が失われると、僧綱の位が本来の意味を失い、僧階と区別がつかなくなった。
法印・法眼・法橋は仏師や経師や社僧にも授けられるようになり、江戸時代には医師・連歌師・狂歌師などにも授けられた。
1873年(明治6)公的な僧位は廃止された。各宗派に管長の制度が設けられた後、各宗派で独自に僧階が設けられ、僧正・僧都などの称号を授け、僧階の高下によって僧の位次が定められるようになった。