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もんぜき

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

門跡

平安初期には一門の祖師の法統を継承する寺、またはその僧をさした。宇多法皇が仁和寺に御室を造り密教潅頂を伝えたので、後世これを御門跡と呼んだ。その後、法王・法親王の開設・住持する寺院を御門跡と称した。
室町時代ごろから一種の寺格となる。江戸幕府は門跡を制度化し、法親王の住持する宮(みや)門跡、摂家(せっけ)の子弟の住持する摂家門跡、そのほかに清華(せいが)門跡・公方(くぼう)門跡・准(じゆん)門跡を区別して設けた。

天台宗

  1. 青蓮院  粟田口
  2. 妙法院  大佛
  3. 曼殊院  竹内
  4. 輪王寺  上野
  5. 毘沙門堂 山科
  6. 圓融院  大原
  7. 圓満院  三井
  8. 聖護院
  9. 実相院  岩倉

この内、青蓮院・妙法院・圓融院は山門の座主を兼ねるので叡山の三門跡。圓満院・聖護院・実相院は三井の三門跡。

真言宗

  1. 仁和寺  御室(おむろ)
  2. 大覚寺  嵯峨(さが)
  3. 三宝院  醍醐(だいご)
  4. 随心院  小野
  5. 勤修寺  山科(やましな)
  6. 蓮華光院 安井

法相宗

  1. 一乗院  南都
  2. 大乗院  南都

浄土宗

  1. 知恩院  東山

浄土真宗

  1. 本願寺 (本願寺派)
  2. 本願寺 (大谷派)
  3. 専修寺
  4. 仏光寺
  5. 興正寺

 1871年(明治4)諸政一新とともに門跡制度は廃止、以降私称として使われる。