一巻。詳しくは『仏垂般涅槃略説教誡経』といい、『仏遺教経』ともいう。後秦の鳩摩羅什の訳。
仏陀が死に臨んで弟子らに与えた最後の教誡として、戒を守り感官的欲望を制し、心を静め怠りなく励むようにと、具体的な実践項目を示している。きわめて短い経典であるが、流麗な羅什の訳文によって多くの人々に愛誦味読され、多くの註釈が作られた。
大正蔵12、国訳一切経 経集部3