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おうばくしゅう

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

黄檗宗

 中国福建省黄檗山万福禅寺の隠元隆琦(いんげんりゅうき)が日本に弘めた臨済禅の一派。
 隆琦は1654(承応3)、長崎崇福寺逸然らの懇請によって、独湛らを伴なって長崎に来て、1658(万治元)徳川家綱に謁して、翌年山城国宇治に寺地を得て、1661(寛文元)、同地に黄檗山万福禅寺を開いた。同4年、弟子木庵性瑫(もくあんしょうとう)は万福禅寺を継ぎ、また江戸白金の瑞聖寺を開き、龍渓性潜は近江正明寺等に弘通した。

 万福寺は五代高泉が中興した後はやや衰微したが、1851(嘉永4)良忠が宗門を刷新して重興といわれた。

 1874(明治7)臨済宗に合併、9年また独立、昭和27年宗教法人法による認証を受けた。万福寺を大本山として500余寺あり、規則には

正法眼蔵・実相無相の法門を開示し、教禅一如の妙旨を提唱するを本旨とする

とある。宗風はほぼ臨済宗と同じであるが、明代の念仏禅を加味し、法式も明朝風である。