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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

 
(譬喩)
 
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[[サンスクリット]]の「upamaa,upamaana」「dRSTaanta」「avadaana」の3つの言葉が、それぞれ「譬喩」と訳されている。
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[[サンスクリット]]の「upamā,upamāna」「dṛṣṭānta」「avadāna」の3つの言葉が、それぞれ「譬喩」と訳されている。
  
このうち「upamaa」「dRSTaanta」は、説法の理をよく理解させるための「譬え話」とか実例であって、後には論理学上の用語としても使われる。
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このうち「upamā」「dṛṣṭānta」は、説法の理をよく理解させるための「譬え話」とか実例であって、後には論理学上の用語としても使われる。
  
「avadaana」は[[じゅうにぶきょう|十二部経]]の一つとして「譬喩」と「譬喩経類」といわれる一群の聖典のジャンルがある。十二部経でavadaanaは音写して「阿婆陀那(あばだな)」「阿波陀那(あはだな)」といわれ、「証喩経(しょうゆきょう)」「本起」などと訳される。『大智度論』(巻33)に
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「avadāna」は[[じゅうにぶきょう|十二部経]]の一つとして「譬喩」と「譬喩経類」といわれる一群の聖典のジャンルがある。十二部経でavadānaは音写して「阿婆陀那(あばだな)」「阿波陀那(あはだな)」といわれ、「証喩経(しょうゆきょう)」「本起」などと訳される。『大智度論』(巻33)に
  
:阿波陀那とは、世間の相と似たる柔軟浅語なり。中阿含〔72経〕中の長阿波陀那経、長阿含〔1経〕中の大阿波陀那…」
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: 阿波陀那とは、世間の相と似たる柔軟浅語なり。   〔中阿含〔72経〕中の長阿波陀那経、長阿含〔1経〕中の大阿波陀那…〕
  
 
として、実例があげられている。
 
として、実例があげられている。

2022年1月31日 (月) 19:45時点における最新版

譬喩

サンスクリットの「upamā,upamāna」「dṛṣṭānta」「avadāna」の3つの言葉が、それぞれ「譬喩」と訳されている。

このうち「upamā」「dṛṣṭānta」は、説法の理をよく理解させるための「譬え話」とか実例であって、後には論理学上の用語としても使われる。

「avadāna」は十二部経の一つとして「譬喩」と「譬喩経類」といわれる一群の聖典のジャンルがある。十二部経でavadānaは音写して「阿婆陀那(あばだな)」「阿波陀那(あはだな)」といわれ、「証喩経(しょうゆきょう)」「本起」などと訳される。『大智度論』(巻33)に

 阿波陀那とは、世間の相と似たる柔軟浅語なり。   〔中阿含〔72経〕中の長阿波陀那経、長阿含〔1経〕中の大阿波陀那…〕

として、実例があげられている。