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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

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(別時意)
 
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 遠い未来(別時)に得る利益を即時に得られるかのように説くこと。<br>
 
 遠い未来(別時)に得る利益を即時に得られるかのように説くこと。<br>
 『[[しょうだいじょうろん|摂大乗論]]』に説かれる四意趣‥‥仏の4種類の方便説。平等・別時・別義・衆生楽欲‥‥の一つ。<br>
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 『[[しょうだいじょうろん|摂大乗論]]』に説かれる[[しいしゅ|四意趣]]‥‥仏の4種類の方便説。平等・別時・別義・衆生楽欲‥‥の一つ。<br>
  
 
 [[しょうろんしゅう|摂論宗]]の学徒は『[[かんむりょうじゅきょう|観無量寿経]]』の念仏往生を'''別時意趣'''とし、念仏は単に仏縁を結ばせるだけの往生の遠因にすぎないと主張した。
 
 [[しょうろんしゅう|摂論宗]]の学徒は『[[かんむりょうじゅきょう|観無量寿経]]』の念仏往生を'''別時意趣'''とし、念仏は単に仏縁を結ばせるだけの往生の遠因にすぎないと主張した。
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: 別時意とは、仏、もし人、阿弥陀仏を見たてまつらんと願わぱ、一切皆まさに往生を得ぺしと説くが如し。これは別時に由りて生ずることを得るが故に、かくの如く説くなり。かくの如き等の説はこれを別時意と名づく。‥‥懈怠の障を対治せんがための故に大乗経に、もし衆生あって安楽国土に生ぜんと願わぱ、一切まさに往生を得くし名を称念すれば、決定してまさに作仏すべしと説く。〔『大乗荘厳経論』巻第6、弘法品、T31 - 620c-621a〕

2025年2月4日 (火) 09:32時点における最新版

別時意

別時意趣の略。

 遠い未来(別時)に得る利益を即時に得られるかのように説くこと。
 『摂大乗論』に説かれる四意趣‥‥仏の4種類の方便説。平等・別時・別義・衆生楽欲‥‥の一つ。

 摂論宗の学徒は『観無量寿経』の念仏往生を別時意趣とし、念仏は単に仏縁を結ばせるだけの往生の遠因にすぎないと主張した。

 別時意とは、仏、もし人、阿弥陀仏を見たてまつらんと願わぱ、一切皆まさに往生を得ぺしと説くが如し。これは別時に由りて生ずることを得るが故に、かくの如く説くなり。かくの如き等の説はこれを別時意と名づく。‥‥懈怠の障を対治せんがための故に大乗経に、もし衆生あって安楽国土に生ぜんと願わぱ、一切まさに往生を得くし名を称念すれば、決定してまさに作仏すべしと説く。〔『大乗荘厳経論』巻第6、弘法品、T31 - 620c-621a〕