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息を対象として心を静める阿那阿波那念における6つの方法(数.随・止・観・転・浄)の1つ。心を身体の鼻の端、あるいは眉間などの、ある一か所に心を集中させて、心を静かに安定させる方法。 | 息を対象として心を静める阿那阿波那念における6つの方法(数.随・止・観・転・浄)の1つ。心を身体の鼻の端、あるいは眉間などの、ある一か所に心を集中させて、心を静かに安定させる方法。 | ||
: 止、謂、繋念、唯在鼻端、或在眉間乃至足指。随所楽処、安止其心。観息住身、如珠中縷為冷、為煖、為損、為益。 〔『倶舎』22、T29-118b〕 | : 止、謂、繋念、唯在鼻端、或在眉間乃至足指。随所楽処、安止其心。観息住身、如珠中縷為冷、為煖、為損、為益。 〔『倶舎』22、T29-118b〕 | ||
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2020年7月10日 (金) 14:28時点における版
尸
しかばね。「彼れ命終りて未だ久しからずして暴風が其の尸を瓢挙して遠く他処に棄す」
vetāḍa
死体に悪鬼をとり綴かせること。詳しくは起屍ともいう。
「塊・杖・刀・縛録・断食・折挫・治罰・呪薬・厭祷・尸・半尸などをもって諸の衆生を害するを皆な殺生と名づく」
支
ańga (S)
部分。要素。第二次的な部分。たとえば、象と馬と車と歩兵との4つの要素から構成されるものを四支軍と呼ぶ。
「別を以って総を成じて支の名を得る。車の衆分、四支の軍の如し」「縁起の支に十二あり」
止
nara-kṝ
拒否する、拒絶すること。「菩薩は若し求請あれば希求するところを止することなし」
śamatha (S)
息を対象として心を静める阿那阿波那念における6つの方法(数.随・止・観・転・浄)の1つ。心を身体の鼻の端、あるいは眉間などの、ある一か所に心を集中させて、心を静かに安定させる方法。
- 止、謂、繋念、唯在鼻端、或在眉間乃至足指。随所楽処、安止其心。観息住身、如珠中縷為冷、為煖、為損、為益。 〔『倶舎』22、T29-118b〕
次
ataḥ: anantaram: ūrdhva: krama: tataḥ (S)
つぎ。あと。
思
cetanā (S)
心の動機づけの作用。心がある方面に動機づけられること。志向。意志の発動。思うという精神上の動作。インド一般では、意志作用をも含める。心を動かすはたらき。小乗アピダルマでは十大地法の心所の一つ。
- 心の造作 citta-abhisaṃskāra
- 意のはたらき manasaś ceṣṭā
志向、思考、五遍行の心所の一つ。身・語・意の三業をつくる心作用であり、業の体。
- 思の心所とは心を善にも悪にも無記にも作りなす心也。 〔唯識大意〕
伺
vicāra (S)
観察的な微細な心のはたらき。細かに事物を考察させる心のはたらき。考察。
唯識説では四不定法の一つ。〔唯識三十頌 T31-60c〕
- 物を言んとて万の事を推し量る心也、取て深く分別する時をぱ伺と名る也。 〔唯識大意〕
志
saṃkappa (P)
思惟に同じ。決意。こうと決まった考え。〔雑阿含経28 T2-203a〕〔往生要集 T84-46b〕
「無上志」(さとりを求める心。)〔大智度論4 T25-88b〕
citta (p)
記憶の主体としての度心。〔那先比丘経 T32-701a〕
事実を記載したもの。〔仏祖統紀25 T49-132c〕