はってんじょう
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八転声
八転、八声、八例ともいう。梵語の名詞・代名詞・形容詞の語尾が八種類に変化すること。
- 主格
体声、直指陳声ともいい、「……は」の意。 - 業格
所作業声ともいい、「……を」の意。 - 具格
能作具声ともいい、「……によって」の意。 - 為格
所為声ともいい、「……のために」の意。 - 従格
所因声ともいい、「……より」の意。 - 属格
所属声ともいい、「……の」の意。 - 於格
所依声ともいい、「……において」の意。 - 呼格
呼召声ともいい、「……よ」の意。
このような名詞語尾の格例変化を蘇漫多声(そまんたじょう)という。蘇漫多はスバンタ subanta の音写で、蘇盤多とも書
く。ス su という語尾を有するものの意。この蘇漫多声は、動詞の活用変化である底彦多声(ていげんたじょう)に相対する。底彦多はティガンタ tińanta の音写で、丁岸曜とも書く。ティ ti という語尾を有するものの意。
動詞には為自言(反射態)と為他言(能動態)とがあり、それぞれに一人称・二人称・三人称、またそれぞれに単数・両数・複数があって活用するから、二つの九転声、合わせて十八転声(十八転、二九韻)となる。