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じねんげどう

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

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自然外道

svabhāva-vāda (S)

 あらゆる存在(一切法,一切万物)は因縁によらないで自然に有る、とする説で、万物を創造したという主宰神のような造作する者とか、人間の意志の自由というような観念をすべて否定する。三十種外道の一つといわれる。

自然の思想

 自然という思想は、  例えば、蓮華の花が生じてその色が鮮やかなのも、誰かが色を染めたというのでもない。自然に鮮やかなのである。また、棘(とげ)の先端が鋭く尖っているのも、誰かが先端を削りとって尖らせているのでもなく、すべて自然にそうなっているのだから、万物の生成は無因に生じたものである    〔大日経疏(2)〕 という。このような考えは、六師外道の1人マッカリ・ゴーサーラの

 人間の苦・楽の果報は行いによらず自然に定まっている    〔注維摩詰経(3)〕

とみる説、或いは、同じ六師外道の1人アジタ・ケーサカンバラの

 一切法は自然にして存在し、因縁に従わず    〔維摩経義記(2本)〕

とする説と比べられる。