いんぞう
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印相
mūdra (S)、mudda (P)(母捺羅と音写)。また手印・契印〈げいいん〉・印契・印とも言う。
印章を捺すことから密教では標織の意にとり、さらに諸尊の内証を示すものとする。手の形と組合せのほか持物〈じもつ〉でも表現している。密教では特に重んじて口伝伝承があるが、基本(印母)形は六種拳と十二合掌であり、また行者が観法に用いる十八契印も基本なるものを示したに過ぎない。
密教以前のおもな印相には、
- 施無畏印(右手を開いて掌を外に向けて肩の辺に挙げる)
- 転法輪印(両手を胸の辺に上げて右手は掌を、左手は反対にして左右の一本ずつ指先を触れる。説法印)
- 触地印(また降魔印・破魔印。坐像で右手を垂れて地に向ける。成道の時に用いたのに起原すると)
- 禅定印(また法界定印。両手の5指を伸ばして左を下にして重ねる。冥想に入る思惟の相)
- 施願印(また与願印・施与印。右手を開けたまま垂れ,掌を外向きにする)
などがある。