ほつがんねこう
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
発願回向
「ほつがんねこう」と読むのが通常である。「回向」は「廻向」と表記されることも多い。
浄土往生を願う願をおこし回向すること。この言葉はもともと善導大師の六字釈(南無阿弥陀仏の六字の解釈)に出て来るもので、親鸞はこれを、阿弥陀仏が衆生を救う本願をおこして、衆生に往生の行をあたえられることと解した。
- 発願回向といふは、如来すでに発願して衆生の行を回施したまふの心なり。 『教行信証』
善導が「南無阿弥陀仏」の「南無」の2字を解釈して
- 南無といふは帰命、またこれ発願回向の義なり 『観経疏』玄義分
とした。
注意:浄土真宗の用語であり、回向の主客が一般の仏教と逆転していることに十分注意が必要である。