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じゅじゅつ

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

呪術

 原始仏教では比丘が呪術を行うことは禁じられていたが、律蔵においては(世俗や外道で唱えられてい た)「治歯呪」や「治毒呪」といった護身のための呪文(護呪)は許容されていた。

 そうした特例のひとつに、比丘が遊行の折に毒蛇を避けるための防蛇呪がある。これが大乗仏教において発展して、初期密教の 『孔雀王呪経』が成立したと考えられている。
 森で修行をするにあたって、様々な障害(木霊 の妨害など)を防ぐために意味不明な呪文ではなく、慈経やアングリマーラ経を唱える。

 また出産に際しては、安産を願って、慈経やア ングリマーラ経のような経典を唱え祝福するという習慣が存在する。

 こうした祝福や護身のために、あたかも呪文の ように経典を読誦する行為は、古いパーリ仏教の系統では「パリッタ(paritta 護経、護呪)」と称された。現代のスリランカや東南アジアの上座部仏教でも数々のパリッタが読誦されている。