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えんぶだい

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

閻浮提

 サンスクリット語「jambu-dviipa」に相当する音写語。

 われわれの住む世界を意味する。仏教の宇宙観によると、宇宙の中心に須弥山があり、その南にわれわれの住む島(洲)があるが、その形は南が細い台形であるというから、インド亜大陸を反映しているののかもしれない。閻浮提は、閻浮(jambu)樹が繁茂する島(dviipa 提波)を意味する。「贍部洲(せんぶしゅう)」「南贍部洲(なんせんぶしゅう)」とも呼ぶ。

閻浮提の如しとは、閻浮は樹の名にして、其の林茂盛し、此の樹は林中に於いて最も大なり。提は名づけて洲と為す。此の洲の上に此の樹林あり。林中に河有り。底に金沙有り。名づけて閻浮檀金と為す。閻浮樹を以ての故に、名づけて閻浮洲と為し、此の洲に五百の小洲有りて囲繞す。(これらを)通じて閻浮提と名づく    〔大智度論巻35 T25-320a〕