śīlavrata-parāmarśa-dṛṣṭi (S)
誤った戒律や誓いを守ることによって解脱が得られるとする見解(見)。因果の理法にもとづく仏教の正しい実践方法によらないこと。
ブッダが主導して定められた戒律でなく、他派の戒(シーラ、善い心がけ)や誓戒(ヴラタ、絶対に守り抜かなければならない掟、禁)を善しとする考え(戒禁取見)に走る弟子が現れることに、教団規律の乱れを憂慮し、ブッダはそうした考えを厳しく排除するようになっていった。
cf. 悪見