よろこびのこと。
親鸞は、すでに自身の上に実現していることがら(現生に正定聚の位に入ること)をよろこぶことの意として用いた。
慶はよろこぶといふ、信心をえてのちによろこぶなり。喜はこころのうちによるこぶこころたえずしてつねなるをいふ。うべきことをえてのちに、身にもこころにもよろこぶこころなり。〔唯信鈔文意 p.712〕
一念慶喜するひとは往生かならずさだまりぬ〔浄土和讃 p.561〕
この文明本の左訓には、
信をえてのちによろこぶとなり
とある。