戯論
prapañca (S)
正しくない無益な言論。これには愛著の心から行う愛論と、道理にくらい偏見から行う見論との二極がある。
有無二辺の中道は、人の想いや考えにおいて機能する論理である。つまり、この中道のはたらく「論理の地(場所)」は、想いや考えということになる。想いや考えをもたない人はいない。そして、それは、大半がことばとしてわたしたちの口から発せられるのである。だから、この中道は「想い」ばかりではなく「ことば」にも適用される論理である。
「想いやことばのはたらく地(場所)」は、ブッダの説いたことばでいうならば「戯論」(プラパンチャprapañca)である。