ぞういちあごんきょう

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増一阿含経

Ekottara Āgama (S)

 「一つずつ増える説教」の意味である。経蔵の主要な部門の一つで、パーリ聖典における増支部に対応する。
 ここでは、論じる話題を1から11までの数に結びつけ、それぞれに関連する経を並べている。小乗18部のおもだった部派の多くは、それぞれ固有の増一阿含をもっていたが、それらのほとんどはすでに失われている。

 近年、説一切有部の増一阿含のサンスクリット語断片が発見された。漢訳ではその全体が伝わっている。漢訳のもととなった原典は説一切有部のものと考えられているが、これついては議論の余地がある。
 また、パーリ語版(増支部)と説一切有部の増一阿含の間には少なからず差異があり、3分の2以上の経はどちらか片方にしか存在しない。これは、増一阿含の多くの部分は、かなり後代に至るまで形が定まらなかったということを示唆している、と考えられている。