たいそうゆう
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
体相用
たい・そう・ゆう
起信論の説。衆生心を大乗の法体として、これを大乗と名づける意味に「三大」と「二乗」とがあると区分する際の、「三大」のことである。「大」とは「周遍法界の義」と言われる。
体大
真如の体相。
衆生心の体性。真如が平等であり、生なく滅なく、増なく減なく、畢竟して常恒であるもの。
相大
真如の徳相。
衆生心の自性には、大智大悲常楽我常などの一切の功徳が備わっているもの。
用大
真如の作用。
衆生心の体性に一切の功徳を具足して、内には源底に潜んで妄心に薫じ、外には報化2身を現して衆生を教化し、この内外の二つのはたらきによって、人を、最初には世間でいう善を行わせて善果を得させ、後には出世間の善因を修めさせて出世間の妙果を得させるもの。
まとめ
真如の体内の、智慧慈悲などの無量の功徳を相として、この体と相が固定せずに、縁に応じて活動するのを用という。