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たんげんき

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

華厳経探玄記

20巻。唐の法蔵の著。成立年不詳。

 『六十華厳経』(晋訳)に対する註釈書。華厳宗の根本宗典とされる。10章から成る。
 第一巻に初めの九章を収め、華厳経についての総論として、

  1. 華厳経が説かれた由来
  2. 仏教全体にこの経が占める位置
  3. 華厳宗の教相判釈を明かし
  4. この経に相応する衆生の機根を論ず
  5. 経説の本質
  6. 経の中心的な教義
  7. 経の題名の詳しい解説
  8. 華厳経の種類や伝訳の経緯
  9. 華厳宗の綱要である十玄門について論ず

 第2巻以後に、経文の解釈を行っている。

 法蔵は師の智儼が著わした『華厳経捜玄記』の釈風を継承しつつ、多くの経や論、諸家の学説を縦横に引用し、華厳経の玄旨の解明を試みている。古来必読の書とされ、多数の註釈がなされた。

大正蔵35巻[1]