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はんじゅさん

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

般舟讃

1巻。善導の著・七祖聖教の一・首題には『依観経等明般舟三昧行道往生讃』とあり、尾題には『般舟三昧行道往生讃』とあるが、一般には『般舟讃』という。『観経』をはじめとする諸経によって、浄土願生阿弥陀仏の徳を讃嘆する別時の行法を説き示したもので、全体は序分、正讃、後述の3段よりなっている。

 第1段の序分では、まずこの行法を修める者のシンク紫衣心構えを示し、般舟三昧の意義について述べている。第2段の正讃にあたる部分は、七言一句の偈頌の形式による長大な讃文で、浄土の荘厳相と阿弥陀仏の徳、および九品往生の相を讃詠している。第3段の後述の部分では、もろもろの行者に対して浄土を願うべきことを勧め、一部の結びとしている。

 本書は、教学の上からも注目すべき点を多く含んでいるが、文学的にも価値が高く、一大詩編と呼ぶにふさわしい内容のものとなっている。