ほうぼう
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
謗法
「誹謗正法(ひほうしょうぼう)」の略。
仏教をそしること。一般的に、諸経典では仏教に悪口をあびせることが非難排斥される。
それに対して日蓮は涅槃経等に依って、消極的に批判を控えることよりも積極的に釈尊の真意を開顕しないことによって重い罪を犯すことを戒めた。なぜなら、五百億塵点劫もの永い間久遠(くおん)釈尊の教化を受けとれず今日に至ったのは、法華経の救いに目覚めなかった大罪によるのであり、法華経を信奉することが過去の重罪を滅除する道であると説く。
親鸞は、逆に自らもまた謗法を犯している凡夫であると反省し、そのような五逆・謗法の輩をこそすくい取りたいとの阿弥陀仏の本願であると理解していった。
善知識をおろかに思ひ、師をそしるものをば、謗法のものと申すなり 〔末灯鈔〕