ほうむが
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
法無我
dharma-nairātmya (S)
法無我性ともいう。存在の構成要素は固定的・実体的な存在ではないという理。唯識は、言葉と関係づけて、法とは、言葉で語られ実体として存在すると考えられたもの(言説自性諸法・遍計所執自性)であり、そのような法は固定的・実体的な存在ではない、すなわち法無我であると考える。
2つの無我(補特伽羅無我・法無我)の一つ。法無我としる智慧によって認識されるものが真如である。
- 遍計所執性自性が不成実なる法無我性
- 諸の菩薩は能く深く法無我の智に入るに由って一切法の離言の自性に於て、唯だ其の事を取り、唯だ真如を取る
於諸法中法無我性者、謂、於一切言説事中、一切言説自性諸法、都無所有。〔『瑜伽師地論』46、T30・544c〕