めつ
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
滅
涅槃
涅槃を滅と訳す。涅槃の体が無為寂滅であるから滅と名づけるのである。
- 涅槃は無為なれば、恬泊にして滅と名づく。〔大乗義章2、T44-507b〕
nirodha
尼弥留陀、尼樓陀を滅と訳す。四諦の中の滅諦のことである。涅槃の滅は偏に満処に據る。ニローダの滅は因果に通じる。
- 涅槃の滅は偏へに満処に據る。尼弥留陀の滅は義が因果に通ず。是の故に滅諦に滅有りて皆収る。〔大乗義章1、T44-467c〕
毘尼
毘尼を滅と訳す。これは戒行である。戒行はよく諸悪を滅するから滅という。
上の2つは体が滅であるが、毘尼の滅は滅する所がある。
- 若し毘尼を論ずれば、体はこれ滅にあらず。有為の行徳は滅する所有る故に名を滅となす。又復寂滅の果を証するが故に説いて滅と為す。〔大乗義章1、T44-467c〕